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塚田圭一の歌舞伎瓦版
このページでは、イヤホンガイドでもお馴染み、花道会代表の塚田圭一が執筆した最新記事を掲載します。歌舞伎の旬の話題から、観るためにヒントなどが満載です。過去の記事も御覧になれますので、ぜひ参考にしてください。
初春気分が味わえる「寿曽我対面」と「鏡獅子」
 街々から正月気分が薄れて行く中にあって、歌舞伎の劇場には、未だに初春の風情があふれている。
 来春の1月興行は、東京の歌舞伎座、新橋演舞場、国立劇場、浅草公会堂、大阪の松竹座と5座が歌舞伎公演で華々しく幕を開ける。
 中でも歌舞伎座は、“さよなら公演”と銘打って、1月を手始めに14カ月間豪華な公演が組まれるようである。平成22年の2月を最後に現在の建物は壊され、数年後に再開場とのこと。昭和26年以来だから、人間でいえば、ほぼ還暦を迎えることになる。
 そのお名残公演の冒頭であるから出演者も、中村富十郎、松本幸四郎、尾上菊五郎、坂東玉三郎、中村吉右衛門、中村梅玉、中村勘三郎等、豪華この上なく、演目も、ファン投票によって選ばれた人気狂言ばかりがずらっとそろっている。
 昼の部は、初春を寿ぐ富十郎、梅玉の「寿式三番叟」で幕が開けられ、幸四郎の「俊寛」、菊五郎の「十六夜清心」、玉三郎の舞踊「鷺娘」、夜の部は幸四郎、菊五郎、吉右衛門大顔合わせの「寿曽我対面」、勘三郎の舞踊「鏡獅子」、勘三郎、玉三郎の「鰯売恋曳網」(三島由紀夫作)と、いずれも見たくなる魅力作ばかりである。
    ◇
 強いて初春気分が味わえるということで選ぶならば、「寿曽我対面」と「鏡獅子」がお薦めである。
 日本三大仇討の一つとして有名な曽我十郎、五郎が、父の仇・工藤祐経と対面するという緊迫した場面、それが「寿曽我対面」であるが、いかにも歌舞伎らしい様式的な演じ方で、舞台面も美しく、衣裳もきれいで豪華だし、殊に五郎の荒事風の演じ方、十郎の和事風の演技が見事である。
「鏡獅子」は正月鏡開きの日に、大奥の小姓が踊るという趣向だが、後半は獅子がのり移り、可憐さから一変、豪壮な獅子の舞を見せる。存分に初春気分に浸っていただきたい。
2008/12/11 聖教新聞掲載
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